長野オリンピック閉幕 - 3 -


 「長野オリンピック閉幕 - 2 -」からの続きです。第3弾があるとは、自分でも思ってませんでした(笑)。第1弾、第2弾は、日本人選手のみを取り上げたので、やはり外国人選手も取り上げねばと思い、第3弾(そして多分最終弾)の登場です。(と言ってる間に、今度は長野パラリンピックがじきに開幕してしまいますね(^^;;)

 ところで、長野オリンピックは、サイト運営上からは大成功だったようですね。システムを構築したのはIBMですが、リアルタイムでデータを入力するのはボランティアの人達だった訳だから、ボランティアの人達の尽力が、成功に与って大きいと思います。本当にご苦労さまでした。
・ ミッシェル・クワン 選手
 ご存知、女子フィギュア・スケートの銀メダリストです。金メダリストのタラ・リピンスキー選手より、この人を取り上げたのは、単に、クワン選手の顔のほうが、私の趣味に合うからです(爆)。と、言うか、このクワン選手、アジア系アメリカ人(確か台湾系だったと思う)なので、「もろアングロ・サクソン系」の顔立ち(注*1)のタラちゃんに比べて、多くの日本人にとって親しみのもてる顔立ちなのではないでしょうか。(ほんと、女子選手に関しては、顔の話ばっかりだね、このオジサンてば(笑))

 ただ、顔立ちのみならず、実際のスケーティングに関しても、私、個人的にはリピンスキー選手より、こちらのクワン選手のほうが、上だったと思ってます。リピンスキー選手のスケーティングは、下馬評で「技術はあるが表現力に欠ける」などと言われていたせいか、何だか取って付けたような、言わば無理矢理表現力をアピールしようとしてたような感じが強くて、全体の流れが、何となく滑らかでなかったように思います。(技術は、連続の3回転ジャンプとか、流石のものがありましたが。)その点、クワン選手は全体の流れが滑らかで、完成度が高かったと思います。まあ、素人のあたしの採点など、誰も聞き入れてはくれないでしょうが(苦笑)。

(注*1) リピンスキー選手が、本当に純然たる(?)アングロ・サクソン系かどうかは、私知りません。
・ エリック・ベルゴースト 選手
 ご存知、男子エアリアルの金メダリストです。(そう言えば、女子エアリアルも、優勝者はアメリカのニッキ・ストーン選手でしたね。)しかも、世界最高得点での優勝。私、この決勝戦は、VTRでなく、リアルタイムの放送で確か見たんですが、まあ、完璧と言うしかない演技でしたね。エアリアル競技をマジマジと見たのは、今回が初めてですが、素人目にも、あのジャンプの高さ、回転やひねりの鋭さは、他の選手を圧倒しているのが分かりましたもの。他の選手も、レベルが高かったのに、です。とにかく凄かったの一語です。
・ ドミニク・ハシェック 選手
 男子アイスホッケー優勝国、チェコのゴールキーパー。とにかく、あの身体を張ったゴールキーピングは、凄かった。特に、準々決勝のアメリカ戦、準決勝のカナダ戦をともに失点1で押さえたのは、凄い。優勝候補筆頭格のアメリカとカナダを相手にしてですからねぇ(注*2)。カナダ戦では、1−1のあとの延長戦でも決着着かず、PS戦になったけど、PSをハシェックが全部止めて、PS戦1−0で勝ったんですもんね。続くロシアとの決勝戦も、やはりハシェックが鬼神の守りで1−0の完封勝ち。いやぁ、とにかく震えましたね、あの気迫に。チェコは、大して得点力のあるチームではないので、戦前の下馬評でも4〜5番手あたりだった(アメリカ、カナダ、スウェーデンのほうが下馬評では上だった)はずで、結果を見ても、相手をとにかく低得点に押さえての、守り勝ちの試合ばかりです。その守りの中心が、勿論このハシェックだった訳ですね。

 私、プロフィールにも書いた通り、格闘技オンリーの人間ですので、「氷上の格闘技」アイス・ホッケーは元々好き(但し自分でやったことはない)で、BSスポーツなどでNHLをちょくちょく見てるんですが、ハシェックがこんなに良い選手だとは、正直知りませんでした。と、言うか、祖国の名誉のかかったオリンピックだからこそ、あれだけの身体を張ったハッスル・プレーが出来たのであって、普段のNHLの試合では、あそこまで「怪我を恐れぬ」プレーは、やってなかったような気がしますね。

 ところで、「チェコは冬のオリンピックでは初の金メダル」とTVで言っていたので、私は一瞬「えっ?」と思いましたが、よく考えてみると、チェコスロバキア時代のは、多分含んでないんでしょうね(注*3)。チェコとしての参加は、恐らく前回のリレハンメル大会あたりからだと思う(違うかも知れません(^^;;)ので、だとしたら、「初の金メダル」というのも、なるほどと思えます。

(注*2) 余談ですが、チェコに1−4で破れたアメリカのドリーム・チームが、試合後、選手村でかなり暴れたそうですね。備え付けてあったコンピュータを壊したりもしたとか。冗談じゃないよ。いくら、予想外の敗北で頭に血が上っていたにせよ、こんな蛮行をはたらく連中を、お咎めなしで帰国させてはいかんぞ、日本も。弱腰すぎるぞ。少なくとも、壊されたコンピュータぐらいは弁償させねば。

(注*3) とは言え、チェコスロバキア時代に、冬のオリンピックで金メダルを取ったことがあるのかないのか、私知りませんが。多分あるんだろうと、勝手に思ってるんですが...
・ ロス・レバグリアティ 選手
 この人は、スノーボード大回転の金メダリストですが、そのことよりも、ドーピング検査で大麻吸引で引っかかって、一旦金メダルを剥奪され、その後逆転裁定で金メダルを剥奪されずに済んだという、例の一連の騒動で、一躍脚光を浴びてしまいましたね。(不名誉な脚光ですね。)

 それにしても、逆転の裁定を下した人達の言い分は、「大麻は筋肉増強剤などと違い、運動能力を高める効果はないから、ドーピングの禁止薬物には当たらない」というものでしたが、何じゃそりゃ、って感じの論理ですね。そりゃぁ、大麻は運動能力を高めはしないだろう(煙草に似たもんだからね)が、大多数の先進国で法律で禁止されている「常用癖、依存癖のつく有害薬物」でしょうが。聞くところによると、カナダでもやはり禁止されているそうな。(開催国日本の法律に触れることは問わないとするとしても)自国の法律に触れる薬物をやっているスポーツ選手が、お咎めなしになるとは、驚きです。

 まあ、でも、いずれにしてもこの人、大麻を吸う習慣をやめないと、そのうち身体がボロボロになるんじゃないの...