標識調査などの協力


●標識タンチョウの追跡調査

 バンディングとは、鳥に足環をつけることです。足環はいわば名札のようなもので、名札のついた鳥の行動を見続けることで、鳥の生態を調べています。タンチョウに対するバンディングは環境省の委嘱をうけ、1988年から2004年までは山階鳥類研究所、2005年からはタンチョウタンチョウ保護調査連合(2007年3月よりNPO法人タンチョウ保護研究グループに名称変更)によって行われています。サンクチュアリでも、足環をつける作業やその後の追跡調査に協力しています。なお、足環は環境省のアルミリングと識別用の黄色いプラスチックリングの2つをつけています。
足環

 タンチョウのバンディングは、主に生後1ヶ月半ほどの幼鳥に対して行われます。警戒心の強い親のそばを離れない幼鳥を捕まえるためには、細心の注意と豊富な経験を要します。捕まえると、足環をつけ、身長や体重の測定、採血などをして、すぐに放します。親は幼鳥をどこかで見守っているので、親子は無事に合流します。

バンディング中の幼鳥 バンディング後のタンチョウの親子


バンディングを実施することでタンチョウには負担をかけますが、それ以上に今後の保護活動の基礎となるデータ収集に役立っています。今までにわかってきたことは

 1.オスは生まれ故郷近くで繁殖する傾向がある
 2.3歳くらいでつがいとなるケースが多い
 3.6歳くらいから繁殖に成功し始める傾向がある
 4.一度つがいになった夫婦は、必ずしも一生涯を共にしない
 5.少数の繁殖が確認されている国後島からも冬期給餌場にやってくる

などです。また、調査を続けることで寿命や移動経路などもわかってくるでしょう。


●タンチョウ生息状況一斉調査

 北海道では毎年、12月と1月に主なタンチョウの越冬場所でタンチョウの生息状況を調査しています。サンクチュアリも調査場所に指定されており、調査に協力しています。

 この調査で確認されたタンチョウの個体数は、国として発表するタンチョウの個体数となります。2007 年12月の調査では、過去最多の948羽のタンチョウが確認されましたが、2008年1月に実施された調査で確認されたタンチョウは799羽でした。

 2回目の調査があった1月はとても風の強い日でした。風にあおられ、給餌場に飛来するタンチョウは少なく、更に風をよけるために林や藪に身を隠すタンチョウもいました。そのため、人目に触れるタンチョウが少なく、1回目の確認数を下回る結果になったと考えられます。

 天候に恵まれなかった2007年度の一斉調査でしたが、12月の調査の結果から見ても、タンチョウは増加傾向にあるといってもいいでしょう。
*注 年度によっては、羽数が大きく減少していますが、これは調査時の天候により確認数が少なかったもので生息数が減少しているわけではないと考えられます。

●タンチョウ総数調査

 NPO法人タンチョウ保護研究グループでは、毎年1月に数日間をかけて、タンチョウの生息数を調査しています。サンクチュアリも調査場所に指定されており、調査に協力しています。
 調査は調査場所に最初の1羽が飛来してから、最後の1羽が飛去するまで行われます。こちらの調査の結果では、2007年1月に1,213羽が確認されています。

●オオワシ・オジロワシ一斉調査

 オオワシ・オジロワシ合同調査グループでは毎年、北日本に越冬するワシ類の生息数を把握することを目的に調査しています。サンクチュアリ周辺も調査場所に指定されており、調査に協力しています。

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